トライデントウォレット

猿でもわかるCRS(共通報告基準)とは

CRS(共通報告基準)とは

CRSとは、「Common Reporting Standard」の頭文字を取った略で、外国の金融機関等を利用した国際的な脱税及び租税回避に対処するため、OECDにおいて、非居住者に係る金融口座情報を税務当局間で自動的に交換するための国際基準である「共通報告基準(CRS:Common Reporting Standard)」が公表され、日本を含む各国がその実施を約束しました。この基準に基づき、各国の税務当局は、自国に所在する金融機関等から非居住者が保有する金融口座情報の報告を受け、租税条約等の情報交換規定に基づき、その非居住者の居住地国の税務当局に対しその情報を提供します。

平成27年度税制改正により、平成29年1月1日以後、新たに金融機関等に口座開設等を行う者等は、金融機関等へ居住地国名等を記載した届出書の提出が必要となります。

国内に所在する金融機関等は、平成30年以後、毎年4月30日までに特定の非居住者の金融口座情報を所轄税務署長に報告し、報告された金融口座情報は、租税条約等の情報交換規定に基づき、各国税務当局と自動的に交換されることとなります。

 

簡単に言うと、脱税や租税回避の対処をするためにみんなで連携をしよう!ということです。

例えば、日本居住者がシンガポールで銀行口座の開設をした場合、このシンガポールの銀行は日本居住者の口座情報をアメリカの税務局へ報告をする義務があります。

その後、シンガポールの税務局を通して、日本の国税庁へ情報提供がされます。

その情報を元に、国税庁は日本居住者の口座から脱税などの不正取引がされていないか監視することが可能となります。

 

なお、CRSはOECD(経済協力開発機構)が定めた基準であり、国際的なマネーロンダリングを防止を目的としてOECDは2014年7月21日、G20参加国の要請を受け、「課税における自動的な情報交換に関する基準 」(Standard for Automatic Exchange of Financial Account Information in Tax Matters)公表しました。

この基準の中にModel Competent Authority Agreementと並んで、示されているのが、CRSです。

 

CRS加盟国一覧(2023年10月現在)

2023年10月現在、CRS加盟国は世界で106か国となっております。

なお、最新の報告対象国は国税庁のホームページから閲覧可能です。

 

 

分かりやすく50音順に並べてみました。

ア行 アイスランド
アイルランド
アゼルバイジャン
アルゼンチン
アルバ
アルバニア
アンティグア・バーブーダ
アンドラ
イスラエル
イタリア
インド
インドネシア
ウガンダ
ウクライナ
ウルグアイ
英国
エクアドル
エストニア
オーストラリア
オーストリア
オマーン
オランダ
カ行 ガーナ
ガーンジー
カザフスタン
カタール
カナダ
キプロス
キュラソー
ギリシャ
クック
グリーンランド
グレナダ
クロアチア
ケニア
コスタリカ
コロンビア
サ行 サウジアラビア
サモア
サンマリノ
ジブラルタル
ジャージー
ジャマイカ
シンガポール
スイス
スウェーデン
スペイン
スロバキア
スロベニア
セーシェル
セントクリストファー・ ネービス
セントビンセント
セントマーチン
セントルシア
タ行 タイ
大韓民国
台湾
チェコ
中華人民共和国
チリ
デンマーク
ドイツ
ドミニカ国
トルコ
ナ行 ナイジェリア
ニューカレドニア
ニュージーランド
ノルウェー
ハ行 パキスタン
パナマ
バヌアツ
バルバドス
ハンガリー
フィンランド
フェロー諸島
ブラジル
フランス
ブルガリア
ブルネイ
ベリーズ
ペルー
ベルギー
ポーランド
ポルトガル
香港
マ行 マカオ
マルタ
マレーシア
マン島
南アフリカ共和国
メキシコ
モーリシャス
モナコ
モルディブ
モルドバ
モロッコ
モンテネグロ
モントセラト
ヨルダン
ラ行 ラトビア
リトアニア
リヒテンシュタイン
ルーマニア
ルクセンブルク
レバノン
ロシア

 

なお、現状CRSに参加していない国はアメリカの他にフィリピンやカンボジア、ベトナム、ラオスなどいくつか存在します。

今はCRSに加盟していませんが、将来的に加盟する可能性もあります。

 

日本での対応状況

日本では、「租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律(実特法)」がCRSに対応し、平成29年1月1日から施行されています。

 

日本の金融機関はこの法律に基づき、新規口座開設者については、税務上の居住地」を記載した届出書を国税庁に提出することになっています。

そして、口座開設者が税務上の居住地に日本以外の居住地があり、その居住地が報告対象国である場合、顧客の口座情報等を年1回、金融機関より国税庁に報告することが義務付けられています。

 

海外の税務局から国税庁に届く情報

海外の税務局から国税庁に届く情報は以下の3種類となり、毎年1月1日時点でのデータがまとめて提出されます。

 

  • 個人情報(氏名、住所、生年月日、居住地国、マイナンバー、口座番号)
  • 収入情報(利子、配当、株・社債の譲渡代金などの年間受取総額)
  • 残高情報(預貯金残高、有価証券残高などの口座残高)

 

なお、毎年1回だけでなく、例えば国税庁が海外の税務局に申請をすれば追加で情報提供が受けれるようになっています。

 

例えば、Aさんがシンガポールで不正を行っている可能性があることを国税庁が感じた場合に、シンガポールの税務局に申請をすれば、Aさんの各種情報の提供を随時受け取れることになります。

 

まとめ

日本に国籍を持ち、日本で居住している人は納税の義務があります。

海外の金融機関だとしても、その口座開設者が日本の国民である限りそれは回避出来ないものです。

 

このサイトでは、概要しか説明しておりませんので、もっと詳しく知りたい場合は、Googleなどで検索してみましょう!

 

海外の金融機関の口座がCRS加盟国であった場合には、日本の国税庁に情報が提出されますので、もし税務申告などを忘れている場合は、税務調査が入る前に自主的に申告されることを推奨いたします。

 

 

-トライデントウォレット